編集プロダクション 株式会社ハミルトン

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1、ランニングコストで経済背を比較しよう!

 ECOカーといってもいろいろなタイプがある。クルマを選ぶにあたり、「あなたはどこに経済性を求めているか」によってクルマの選択は大きく変わってくるのだ。
 たとえば、「車両価格がある程度、高価でも日々の燃費性能が優れていれば合格」と考える人もいれば、「車両価格の安さが一番!」と実用性を優先して考える人もいるはず。

3台のクルマの走り

 ユーザーの志向によってECOカーのチョイスも変わってくるワケだ。ココでは、ECOカーを大きく3タイプに分け、実際にかかる経費の部分はどのくらいになるか、を比較してみよう。年間を通し、どのクルマがどのくらい消費するかがわかってくるはずだ。

●さっそく代表選手を紹介しよう。

・軽自動車部門からはアイドルストップ機能を備え、燃費の最も優れたミラXリミテッド
・スマートドライブパッケージ(以下ミラ)
・コンパクトカー部門からは一番人気のフィットG(1300cc。以下フィット)
・ハイブリッドカー部門からは納車待ち2〜4ヵ月と言われているプリウスG(以下プリウス)をノミネート。

車両本体価格の比較

 

順位 車 名 車両本体価格 10.15モード走行燃費(km/l)
1位 ミラ 113.4万円 27.0
2位 フィット 119.7万円 21.5
3位 プリウス 270.9万円 33.0

※新車登録時は別途、自動車取得税、自動車税、自動車重量税、自賠責保険、リサイクル費用、登録関係諸費用等がかかります。

 車両本体価格はローンを組む時のベースになるため、いちばん気になるところ。
 安さでチョイスするならやっぱり軽自動車のミラ、もしくはコンパクトカーのフィット。 軽自動車とコンパクトカー、不思議なことに価格差はそれほど無いと思っていい。むしろ、軽自動車のアッパークラス、たとえばミラカスタムRSなどは141万円もするため、コンパクトカーを上回ってしまう場合もある。
 「軽自動車の本体価格はお買い得!」という発想はもはや“神話”と思っていい。
 そして、プリウスは前出の2車と比べると、2倍以上のプライス。環境性能、燃費性能こそダントツなのだが、車両本体価格はごらんのようにメチャ高。
 300万円近い投資をしても、あとで元をとれるかどうかの判断になる。ちなみにミラと比べた場合、その差額は157.5万円。ランニングコストで相殺するには相当の月日がかかると思っていい。詳しくは次項目に注目!

購入後、1年毎にかかる経費を比べよう!

 まずは必然的にかかってしまうのが税金などの諸経費だ。新車購入の場合は最初にディーラーへ払うケースがほとんどだが、その後は郵送等で請求されることになる。では、どのような税金・諸経費があるのか、3車をサンプルに1年毎の支出分で紹介しよう。ちなみに自動車重量税、自賠責保険は車検のタイミングで支払うことになる。

■1年間にかかる税金・諸経費(単位:円)
車 種 ミラ フィット プリウス
自動車税(1年) 7200 34500 34500
自動車重量税(1年) 4400 18900 18900
自賠責保険(1年割り) 8760 10533 10533
合 計 20360 63933 63933

※任意保険は別途

 税金・経費類だけを見ても、軽自動車の3倍はかかってしまうコンパクトカー。約4万4000円の価格差が生じる。さらに任意保険が加わると、その差はさらに広がる。任意保険、あくまでも平均的な参考数値だが、車両保険付きでは約9万円(軽自動車)/約11万円(コンパクトカー)、車両保険ナシでは約4万円(軽自動車)/約5万円(コンパクトカー)といったところ。

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年間のガソリン代をシミュレーションする!

■燃費だけならプリウスのひとり勝ち!
車 名 ミラ フィット プリウス
10・15モード走行(参考) 27.0 km/l 21.5 km/l 33.0 km/l
実走行燃費(平均) 13.6 km/l 16.2 km/l 27.8 km/l
年間の使用ガソリン* 588.2 L 493.8 L 287.7 L
ガソリン代* 8万8230円 7万4070円 4万3155円

※年間走行距離は各車とも8000kmとする。ガソリン代は1Lあたり150円とする。
※ガソリン代は08年11月の相場

 ちなみに実走行燃費は東京〜伊豆間の往復400キロを高速道路、山岳路、一般路と分けて走行し、その平均値を算出したもの。どのクルマも同じルートを走行し、イコールコンディションで測定している。
 結果はご覧のとおり、燃費性能ではプリウスが圧倒的。フィットもこのクラスではトップレベルなのだが、ハイブリッドカーには太刀打ちできない。
 一方、意外な結果だったのはミラ。アイドリングストップ機能が付き、軽クラスではナンバーワンの燃費性能を誇るが、実燃費はご覧のような体たらく。確かに高速道路やワインディングは信号がほとんど無いために、アイドリングストップ機能を使えるステージが無かったのも事実。
 さて、ここでの結論だ。ミラとプリウスをランニングコストだけで比べてみると面白い結果になる。税金・諸経費はプリウスのほうが4万3573円ほど高く、ガソリン代はミラのほうが4万5075円ほど高い。したがって年間のランニングコストはほぼ変わらない数値といっていい(任意保険を除く)。
 ということは車両本体価格の差、157万5000円だけがこの2車の差になってしまう。ただ、現代においてプリウスに乗る意義は大きい。CO2の排出を抑え、“地球環境を守る”という大義名分がカッコイイのだ。最近、永田町の政治家がこれ見よがしにプリウスに乗るのはそのためだ。

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