後席の居住空間がどれほど広いか、を評価する目安として当研究所は2つの測定方法を実施している。
ひとつはニークリアランス。前席を最前部へスライドし、後席に座った人の膝〜前席シート背面部間の距離を測るのだ。膝前にどれだけ余裕があるかで快適性を割り出す。2つめはヘッドクリアランス。後席に座り頭上にどのくらいの空間ができるか、空きの寸法を測るもの。
この2点を測定することで、快適空間をどのくらい確保しているかどうかがわかってくる。(2008年11月現在)
なお、テスターは身長175センチの男性でおこなっている。 A=余裕たっぷり、B=マアマアの余裕、C=余裕わずか D=余裕なし、で最終評価を下している。
車 名 | ニー クリアランス |
ヘッド クリアランス |
評価 |
ワゴンRスティングレーTS | 450 | 120 | A |
タントカスタムRS | 540 | 190 | A |
ムーヴコンテカスタムRS | 400 | 160 | A |
ライフディーバ(旧) | 330 | 90 | B |
ミラカスタムRS | 330 | 100 | B |
アルトラパンX | 290 | 110 | C |
パレットTS | 360 | 140 | B |
MRワゴンウィット | 380 | 60 | B |
eKワゴンスポーツ | 330 | 110 | B |
ステラリベスタ | 200 | 120 | C |
※評価 A=余裕たっぷり、B=マアマアの余裕、C=余裕わずか D=余裕なし
車 名 | ニー クリアランス |
ヘッド クリアランス |
評価 |
フィットG | 340 | 110 | B |
ヴィッツ1.3U | 280 | 80 | C |
プリウスG | 370 | 50 | B |
デミオ1.3C-V | 260 | 20 | C |
パッソ1.0X | 270 | 70 | C |
スイフト1.2XG | 220 | 70 | C |
ティーダ15M | 370 | 90 | B |
ノート15X | 280 | 100 | C |
ラクティス1.5G | 340 | 50 | B |
イスト150G | 310 | 20 | C |
※評価 A=余裕たっぷり、B=マアマアの余裕、C=余裕わずか D=余裕なし
●クリアランスの見方について
広ければ広いほど快適なのだが、ホントのことをいってしまうと、使い道によっては「無駄な広さ」もある。例えば、後席にチビッコ2人しか座らないような使い方なら、ヘッドクリアランスもニークリアランスもわずかでいいはず。
しかし、大柄なおじいちゃんやおばあちゃんが家族に居る時は、やはりそれなりのクリアランスが欲しい。今回の評価は、身長175センチの男性がモニターのため、乗員がそれよりも小さいか、大きいかでおおよその判断はできると思う。
ちなみにヘッドクリアランスだが、50ミリ以上あれば快適性は確保できるだろう。
一方、ニークリアランスは注意が必要。採寸時は前席を一番前へスライドしているため、このような最大限の数値になっている。前席に乗員が座る場合はあと100〜200ミリは後方へスライドすることになる。よって、快適なニークリアランスを保つクルマは300ミリ以上の数値を稼いでいるクルマになる。ちなみに400ミリ以上あれば、後席で足を組むことも可能だろう。
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